修学旅行の校長先生

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 画像に他意はありません。Googleで校長と検索したら一番上に出てきた画像をチョイスしただけです。

 今回は僕の中学時代の修学旅行の思い出を書こうと思う。まあ引率に着いてきた校長先生が忘れられないって話です。

 

 校長の話の前に僕の修学旅行の思い出も少し話そう。

 忘れられない中3の春。僕は中3に進級するタイミングで転校してきたのでそれはまあ虚しいものでしたね。既に二年生の終盤で何時間も使って決められた好きな者同士で組んである班のどこに編入するのかというミッションと、それを伝える先生の腫れ物に触るような話し方。入った先の班で気を遣って明るく振る舞ってくれるクラスメイト。うーん、今でも鮮明に覚えている。仕方ないことだけどなんだか全てに申し訳なかった。

 そんなことだから修学旅行本番にはほぼ思い出が無い。強いて挙げるなら行きの電車の中で向かいに座っていた伊藤君が進行方向と逆向きだったために酔ってしまったので席を替わったこと。僕の座っていた座席周辺で始まった大富豪に耐えかねて逃げ出した先のデッキで他クラスの女子と話したんだけど、ちょうど青函トンネルを走行中で騒音で何を言っているのか半分も分からなかったこと。

 

 こんなもん。しょーもない。さっさと校長の話をしよう。

 

 修学旅行三日目の朝、朝食後、校長先生からお話があった。内容としては校長先生からみた修学旅行を総括するみたいな感じだったと思う。問題はその総括の最後よ。

 校長先生「今回の修学旅行は私が見てきた中でも一、二を争うほど素晴らしい修学旅行でした」

 何言ってんだよコイツと思ったね。教師側から見た修学旅行の良し悪しの基準て何だよと。面倒事の発生の有無だけちゃうんかと。そして修学旅行を校長よりも楽しめなかった修学旅行生の俺はなんなんだよと。当時はそんなモヤモヤを抱えたまま帰路に着いた。そして忘れられない思い出となった。

 

 そんなモヤモヤに対して最近自分の中で一つの答えが出た。校長先生の修学旅行は本当に素晴らしいものだったのかもしれないと。修学旅行生からしたら旅行中はおはようからおやすみまでずっと楽しいものだ。しかし、当時はそんなことは考えもしなかったが、校長の真の修学旅行は夕食後の夜8時頃からだろう。きっと校長は夜の自由行動を大いに楽しんだのだろう。見知らぬ土地の繁華街でキャバクラ行って酒飲んでソープ行ってホテル帰って寝る。毎年行く場所が違うから遊び先もギャンブルだろう。だがそれもまた一興。年に一回、ドキドキワクワクのビッグイベントだ。

 

 そしてたまたま僕達の代の時に最高のソープ嬢に当たったんだろう。二泊三日だったから二日連続で大吉を引いたのかもしれない。そんな稀に見る修学旅行だったのかもしれない。

 そんな風に考えるとあの時の校長先生の満面の笑みも今はなんだか微笑ましく思えてくるのである。