新しい音楽とかしんどい

 ストリーミングサービスは神。けれどもそれを使う僕はゴミ。

 ストリーミングサービスは毎日新しい音楽が配信されているけど、それをクリックする気力が無い。Twitterでの評判を見る限りトロイモアの新譜は良いらしい。クリックする気力は湧かない。

 ストリーミングサービスのおかげで新譜をいくらでも好きなように聴けるようになったものの、その全てが当たりって訳じゃない。当然外れもある。というか外れの方が多い。人間一人の好みにあった音楽なんて地球にある全ての音楽の内の1%にも満たないだろう。その、普通にガチャを引けば1%にも満たないであろうものになんとか出会い易くするためにジャンルで分類分けしてあったり、利用データからおすすめを引っ張ってきてくれたりと各種サービスも色んな機能を用意してくれているがそれでもガチャ感は否めない。

 僕は新しい音楽聴く時はちゃんと聴こうとして聴き流しにならないようにヘッドホン着けてちょっと音楽に集中するんですよね。で、その状態が長く続くと徐々に耳と体が疲れてくるんですよ。よくYouTubeの関連動画から色んな音楽を聴くけどやっぱり当たりは少ない、そんで二時間とか三時間かけてガチャ引き続けて当たりが0で、オマケに疲弊してるって最悪でしょ。

 そんな感じで膨大な数の音楽から当たりを探すのに疲れて今やガチャを引くこと自体にも気力を失いつつある。ぶっちゃけある程度評価の定まった過去の名盤なんかを聴くほうがずっと楽だ。過去の音楽にも知らないものは山ほどあるし、ハズレを引く確率もそこまで高くない、名盤とされてるものならとりあえず聴いてみるかと多少は気力も湧いてくる。

 だから個人の年間ベストが「各音楽メディアで平均点が高かったものセレクト」みたいなのとか「とりあえず一定数の人達から褒められてて話題になったものセレクト」になるのも分かる。だって同じガチャでも中身が選別してあるハズレ無しガチャの方が圧倒的に楽だし、何より無駄がないよ。

 あとぶっちゃけ発売した次の年も聴くアルバムってほとんど無いんですよ。大体のアルバムの賞味期限は一年で、その後もずっと定期的に聴くアルバムは滅多に無い。あっても年に三枚くらい。だから新譜のCDなんてほとんど買わなくなった。

 ただそれでも今の所はまだ「聴いてみなくちゃわからないやん」というお気持ちがそれなりに強いのでなんとか向き合えている。しかしこれは明らかに消耗戦だと思われるので数年後どうなっているのかは分からん。よくジジイが新しいものと向き合うのにはエネルギーがいるとか言うがその気持ちがちょっと分かりつつある、確実にジジイになりつつある。

 あとそんなに音楽が好きじゃないという思いにも根拠が出てきている。何故ならスケベな動画はピッチフォークが取り上げなくともひたすらディグれるのだから。