珪藻土デビューしました。結構前から一度乗ってみたいと思っていたことが遂に実現した。
二週間位前に珪藻土に一度乗ってみたいという話を母親にしたところ、母親も珪藻土に興味があったらしく通販で買ってくれた。正直自分で買ってまでって程ではなかったのでありがたかった。
そして珪藻土が届いたのが2017年12月25日。完全に母親からのクリスマスプレゼント。
そして聖夜の夜、今年一番気合の入ったオナニーを終え、入浴して体の汚れを洗い落とす。いよいよ珪藻土デビューその時である。
俺、珪藻土に立つ。
「…………」
手応えが一切無い。珪藻土に乗っているという手応えが無い。僕の体から珪藻土に水が滴り落ちている。水を吸ってライトグレーの珪藻土がチャコールグレーに自身の色を変えていた。手応えは無い。
物凄くアホな話だが僕は勝手に珪藻土に乗った瞬間に足裏から首にかけて見る見る内に体がサラサラになるような気でいた。
そんな魔法を期待していたもんだから珪藻土が落ちてきた水を吸うだけという目下に広がる当たり前の現実に愕然としていた。
まあとは言え僕もすぐに我に返り唯一珪藻土に接地している足の裏を見てみた。サラッサラだった。
「おおっ!サラサラだ!サラッサラだよ!足の裏拭かなくていいじゃん!」
先程までテンションが地底を這っていたためごく当たり前の珪藻土の効果に思わずはしゃいでいた。しかしそこに罠が待っているとは。
「…何だこれ」
サラサラの足裏を見ているとなんだかいつもより白っぽい気がする。白っぽい部分を指でなぞると消えた。
「…?まあいっか。もっかい洗えば」
浴室に戻って足裏だけ流す。お楽しみのワンモア珪藻土タイム。珪藻土に乗る。足裏を見る。サラッサラ。楽しい。しかし
「…また付いてる」
流石に気づく。これは土だと。更に気づく。ループしていると。ループ系は大概怖い。エンドレスエイトとかゲルしぃとか。洗面所で土の付いた足を洗いタオルで拭く。ひとまず浴室&珪藻土の輪廻から脱出。
「…これ意味ねえな」
意味がない。珪藻土の意味が。結果的に普通のバスマットをグリグリしているよりも時間がかかっている。
無言で珪藻土を退けて今まで使っていたバスマットを敷く。何の感情も湧かない。こうも理想と現実は違うものか。この世に自分の思い通りにいくことなんて一つだってないのだろう。ぼんやりとそんなことを考えていた。
今、僕の住む町は雪に覆われている。だから春を待って雪が溶けたらホースから水量MAXで珪藻土の許容量を超えた水を浴びせてやろうと思っている。
こんな風にな