僕のノスタルジアインターネット

 Yahoo!チャットって場所があったんだよという記事がある。

 

anond.hatelabo.jp

 筆者の古き良きインターネットを懐かしむ偉大な名文である。僕はYahoo!チャットを知らない。けれども懐かしむインターネットはある。

 

 みんな人それぞれ古き良きインターネットがあると思う。僕の個人的古き良インターネットは2009年頃までの2ちゃんねるだと思う。

 死ぬほどくだらないクソスレから信じられないほど大掛かりな釣りスレまで乱立していた。

 釣り神様とか凄かったな。知らない人は検索してみて欲しい。

 "本当に危ない所を見つけてしまった"とかスネークがいっぱいいた。今やスネークという単語すら懐かしい。最近見ないなスネーク。意味がわからない人はググってほしい。

 今と比べたらインターネットのプロレス的文化を楽しめていた時代だったと思う。

 2ちゃん系まとめブログも今ほど広く知られていなくて、結局は同じ2ちゃん住人たちが見てる頃が楽しかった。

 

 

 Twitterも時期的に言うと日本語ハッシュタグの実装前後が結構楽しかった。

 Twitterってmixiと違ってそれまで全く関係無かったコミュニティの人達とか、それまでネットに触れてこなかった中高生とかに情報が共有される感じが面白かったんだよね。だから2ちゃんの古いコピペがさも新鮮なネタの如く何千リツイートされてるのも奇妙で面白かったな。

 当時のフォロワーの一人が「Twitterはインターネットをやり直している」ってツイートしてたのが印象的で忘れられない。

 

 

 今はどうだろうな。

 さっきは情報が共有されるのが楽しかったって書いたけど、ネットスラングとか今はあっという間に一般化されるし、住み分け機能が失われてる気がする。

 特定のコミュニティでのみ通じる、ある種の暗号的な部分がスラングの楽しさだと思うのにネット・現実を問わず至る所で暗号的側面が失われ、一般化されたネットスラングを見るのは少し寂しい。

 書いてて思ったことだけど、きっとTwitterも情報が共有されきる手前のカオス状態を楽しんでいたんだろう。

 

 

 結局のところ僕は情報が共有される前の、まだ内輪ノリの強かったインターネットが好きだったんだと思う。

 きっと、僕の好きだったインターネットは帰ってこない。

 そして、気づいていないだけで今この瞬間のインターネットにも5年後、10年後に振り返ると懐かしくて、愛すべきところがあるんだと思う。

 

 それではみなさん、良いインターネットを。